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目覚めろ、その魂。

最終回のEDでOPが流れるのは神作品。

進捗がなんぼのもんじゃい

今日は進捗報告はまだないが、とにかく仮面ライダーアギトを全話見終わったので、書くのである。

仮面ライダーアギトとは

平成仮面ライダーシリーズ2作目にして、平成ライダー史上最高の平均視聴率を叩きだした作品。 「仮面ライダーである男」津上翔一=仮面ライダーアギトを主人公に、 「仮面ライダーになってしまった男」葦原涼=仮面ライダーギルス、 「仮面ライダーになろうとする男」氷川誠=仮面ライダーG3 の3人のライダーを中心に据えて、それぞれの葛藤や周囲の人間との関わりを描いている。

dic.nicovideo.jp

全体の構図としては、いわば創世神である「闇の力」とその配下である天使的な存在の一柱だったが離反した「光の力」の対立であり、光の力が闇の力に対抗するべく人間に与えた「アギトの力」をめぐる戦いでもある。このように神話がモチーフで、また意味ありげなイコン(壁画)が登場する。イコンについてはいろいろネットに考察が上がっていて面白い(本編では一度も触れられていない)。 以下ネタバレが少しある。その後に多少自分の感想や考察があるのでそこまで飛ばしたい人は飛ばして。

仮面ライダーアギト

アギトの力は多数の人間の中に存在していて、それが覚醒したものがアギトとなる。 本編中にはアギトの力の半覚醒状態として超能力者が多数描かれ、彼らの苦悩も描かれる。 津上翔一は完全にアギトの力に覚醒しており、また進化を続けている。

大地の力を宿す基本フォームのグランドフォーム、風の力を宿すスピード型のストームフォーム、 火の力を宿す知覚特化のフレイムフォームの基本3形態に加えて、三位一体のトリニティフォーム、 爆裂のパワーを誇るバーニングフォーム、そして最終進化形態であるシャイニングフォームと多彩なフォームを持つ。

序盤は正体を秘匿し続け、また変身後はほとんど一言も発さなかった。人間態のおちゃらけた感じと打って変わってミステリアスな感じがしてかっこいい。 またいちいちキリッとポーズを決めるので、結構正統派にかっこいい感じがする。これぞ主役ライダーである。

ライダーキックを必殺技に持っているのもなかなか嬉しいところだ。

余談としてここでアナザーアギトについて触れる。 同じくアギトの力に覚醒した一人で、後半から登場するライダーのお約束として基本スペックが非常に高い。 具体的には、アギトの通常時のパンチ力が7t、キック力が15tとされているのに対し、アナザーアギトは通常時でそれぞれ15t、30tとされている。 これはアギトがクロスホーンを展開した時のスペックに等しい。(必殺技を放つために力をためている時、頭部のツノが2本から6本に展開する)

登場当初は「自分以外のアギトは不要」として他のライダーと敵対したが、最終的には共闘する。しかしその直後に絶命。わずか数話で退場した。

見た目はギルスのほうが近いと思えるアナザーアギトがアギトに分類されているのは、後述するワイズマン・モノリスを持っているからだ。

仮面ライダーギルス

「不完全なアギト」とされ、その呼び名の通り、以下の様な点で不完全だ。

  • ワイズマン・モノリスがない アギトの胸部中央にある四角い部分のことで、これがあると力を効率的に配分・循環できる。ギルスにはこれがない。
  • 後遺症がある。 変身するとその後しばらく身体を動かせないくらいの後遺症が出るほか、身体の一部が異常に老化したりする。後に克服。

手首や足首から鋭い爪を生やし、それで攻撃することが多い。組み付き、噛み付き、引っ掻く。雄叫びを上げる。 野性味あふれる、「バイオ系」のライダーである。

野生だけあって基本スペックはアギトを上回る。また必殺技はかかとに生やした爪を相手に深々と突き刺す、ギルスヒールクロウ。 単純に言うとかかと落としである。 背中の肩甲骨あたりから内蔵方向にブスリと刺し、敵を死に至らしめる。なんと恐ろしい。

さてそんな不完全なギルスだが、終盤、アギトの力を持つ者の一人からそれを譲り受けることで、パワーアップを果たす。 それがエクシードギルス。全身に最初から爪が生えており、その長さ鋭さともギルスの比ではない。より荒々しく、力強い戦闘が可能になる。 一番の違いはおそらくワイズマン・モノリスの出現であろう。 そして必殺技は相変わらずかかと落とし。えげつない殺し方をしやがる。

仮面ライダーG3・G3-X

「警察が未確認生命体4号=仮面ライダークウガを模して作ったライダー」という設定で、装着変身するタイプの「メカ系」ライダー。 なんとトレーラーの車内でパーツを一つ一つ他人の手によって着けてもらうことで変身する。エネルギー源はなんと背負っているバッテリーパックである。 当初から登場していたG3はGeneration3の略であり、そのスペックは正直うーん……というところ。アンノウンに対して戦果を挙げることはなかった。

大破したG3を強化改良したのがG3-X。スペックも向上し新たな武器も装備し、アンノウンを何体も撃破した。すごいぞ人間。

主な武装は自動小銃GM-01スコーピオン、携行型重火器GX-05ケルベロス(自動回転するガトリングガン)など、基本的に実弾兵器である。 子供の頃にアギトを見ていた時の記憶で、G3の攻撃はいつもいつも「キン、キン」という金属音がついていた気がしていたのだが、今回見なおしてそれが何なのかわかった。排莢音なのだ。もうめちゃくちゃ排莢するのだ。いちいち薬莢を拾ったり数えたりはしない。弾切れになったらリロードする。もちろん弾倉ごと交換だ。実弾兵器ならでは、といったところか。

アギトにも敵にも「お前はアギトじゃない」「人間が首を突っ込むな」みたいなことを何度も言われるが、最後の最後まで人間を守るために戦い抜いた、かっこいいライダーである。

余談だがG1、G2も設定上過去に存在し、またG3の量産型「G3マイルド」が本編ではないものの登場していたり、 劇場版では後継機であるG4をめぐっての争いが描かれる。

また警察の持ち物であるがゆえに上層部との対立によって活動できなくなったりすることもしばしばあった。

全話見通して

正直、こんな複雑なストーリーが小学生にわかるかボケと言いたい。 めちゃくちゃおもしろいのだが、子供にわかるとは到底思えない。 これ以上のネタバレを回避するために、ストーリー自体に言及はすまい。

また、これはobenkyoでも言ったが、人が死ぬ。 もっと具体的に言うと、一般市民が死にまくる。 一応、アンノウンが狙うのは将来アギトに覚醒するかもしれない者だけなのだが、それでも昨今のライダー作品に比べて直接的に殺されすぎである。 またその理由が明かされるのも結構後になってからだから、普通に無差別に殺して回ってるように見えなくもない。

端的に言ってめちゃくちゃ怖い。

具体例を挙げよう。「人間を壁に埋め込んで手と頭だけが出ている状態にする」「毒針を打ち込んで24時間後に低体温症で死亡する」「人間を投げ落とすとビルの床を全部すり抜けて1階の床にたたきつけられて死ぬ」など。いずれも超常現象が絡むが、死ぬ瞬間を映すのだ。もがき苦しみ、恐怖に顔を歪ませながら人が死んでいく様を毎話流し、警察が現場検証で「これはまたアンノウンかもしれんな」「そうですね」みたいな会話をしているのだ。 まったく、どの層に向けた作品なんだよ

だがこの怪奇色こそ、原作や初代仮面ライダーに近いものであるのかもしれない。 また全体の雰囲気が鬱屈としがちだが、そこは登場人物がコメディパートを演じてくれるので、緩和されている。 一番のコメディリリーフが主人公・津上翔一であったりするくらいだから。

平成ライダーに興味がある人は一度見てみてほしい。残念ながらAmazon Primeで配信されていないのだが、 現在東映オフィシャルのYouTubeチャンネルで少しずつ配信されている。

参考文献

仮面ライダーオフィシャルデータファイル(DeAGOSTINIより刊行)